夕焼け色の記憶

翻訳した作品を中心に、オーストラリアから見て思ったことなどをつづっていきたいと思います。シドニー在住

グレート・ギャッツビー 対訳 第一章-8

f:id:Soraike123:20191107211351j:image

 

グレート・ギャッツビー 第一章-8

 ただこの本のタイトルになっているギャッツビーだけは例外だった。ギャッツビーこそ、オレが心底軽蔑する全てを兼ね備えた男だったのに。もし、効果的につづけられた演技そのものが人格といえるなら、彼は見事なまでのオーラをまとっていたし、自分の好機を捉えることにかけては並外れていた。まるで何千マイル先の地震を感じる精密機械のように。


Chapter 1-8

Only Gatsby, the man who gives his name to this book, was exempt from my reaction--Gatsby who represented everything for which I have an unaffected scorn. If personality is an unbroken series of successful gestures, then there was something gorgeous about him, some heightened sensitivity to the promises of life, as if he were related to one of those intricate machines that register earthquakes ten thousand miles away. 

 

*************************

Gestures を「演技」と訳したのは間違いかもしれないけど、元の意味は「ある目的を持った意図的な行動」なので演技でも大丈夫かも。 

 

some heightend sensitivity to the promises of life 

運命を敏感に感じとったという訳を、自分の好機を捉えることにかけては並外れていたに、変えました。ギャッツビー がなぜ何も無いところから巨万の富を築いたかを言い表していることに気づいたからです。凡人にはできないということを言っているんだと思います。(16・May・2020}