夕焼け色の記憶

翻訳した作品を中心に、オーストラリアから見て思ったことなどをつづっていきたいと思います。シドニー在住

2020-05-30から1日間の記事一覧

グレート・ギャッツビー 対訳 第七章-1

グレート・ギャッツビー 第七章-1 ギャッツビーへの好奇心が大きくふくらんでいた頃、土曜日の晩なのに、彼の家の明かりが灯らなかった。始まりがはっきりしないのと同じく、彼のトリマルキオ(下劣な手を使って財を築いた架空のローマ時代の富豪)としてのキ…

グレート・ギャッツビー 対訳 第六章-18 失われた言葉

グレート・ギャッツビー 第六章-18 そう言って乱暴に辺りを見渡した。自分の家の影に過去が隠れていて、すぐに手が届くとでもいうように。 「すべてを元に戻すつもりだ」と言って決意したようにうなずいた。「彼女も今にわかってくれる」 彼は過去について色…