星の王子さま ブログで読める新訳 XXVI-3
おうじさまはすわりこんだ。こわかったのだ。そして、またいった。
「わかるよね、ぼくのはなは・・・ぼくがまもってあげないと、いけないんだ。あのはなは、ほんとにかよわい!せかいをしらないんだ!やくにたたない4ほんのトゲで、じぶんのみをまもろうとしているんだよ・・・」
ぼくもすわった。もうたってはいられなかった。
「だから・・・これでおしまい・・・」
おうじさまはすこしまよっていたけど、おもいきって、たちあがってひとあしふみだした。ぼくはうごけなかった。
おうじさまのあしくびあたりに、チラッときいろいかげがみえたほかは、なにもみえなかった。
おうじさまは、じっとしていた。なにもこえをたてなかった。そして、ゆっくりと、きがたおれるみたいにたおれていった。すなのせいで、おともしなかった。