夕焼け色の記憶

翻訳した作品を中心に、オーストラリアから見て思ったことなどをつづっていきたいと思います。シドニー在住

2012-12-13から1日間の記事一覧

星の王子さま 新訳をブログで読もう XXVII-2

これは、ぼくにとってせかいでいちばんいとおしくて、かなしいけしきだ。まえにでてきたのとおなじだけど、こころにやきつけてほしくて、もういちどかいた。あのちいさなおうじさまが、すがたをあらわして、きえていったばしょだから。いつかアフリカのさば…

星の王子さま ブログで読める新訳 XXVII-1

それから、6ねんたった・・・ このはなしは、だれにもしたことがない。ぼくがぶじにもどって、いきてかえったことをみんながよろこんでくれた。かなしかったんだけど「つかれた」とだけいった。 いまは、かなしみもすこしいえてきた。ぜんぶじゃないけど。お…

星の王子さま ブログで読める新訳 XXVI-3

おうじさまはすわりこんだ。こわかったのだ。そして、またいった。 「わかるよね、ぼくのはなは・・・ぼくがまもってあげないと、いけないんだ。あのはなは、ほんとにかよわい!せかいをしらないんだ!やくにたたない4ほんのトゲで、じぶんのみをまもろうと…

星の王子さま ブログで読める新訳 XXVI-2

そのばん、おうじさまが、でかけていったのにきづかなかった。だまっていってしまったのだ。 やっとおいついたとき、おうじさまは、ひとりでしっかりしたあしどりであるいていた。 「あぁ!きたんだ・・・」 おうじさまは、ぼくのてをとって、こまったような…

星の王子さま ブログで読める新訳 XXVI-1

いどのわきには、こわれかかったいしがきがあった。つぎのひのよる、しごとをおえてそのばしょにもどると、ちいさなおうじさまが、いしがきのてっぺんに、すわっているのがみえた。おうじさまが、あしをぶらぶらさせながらこういっているのがきこえた。 「お…

星の王子さま ブログで読める新訳 XXV-1

ちいさなおうじさまはいった。「ひとは、とっきゅうれっしゃをつくりながら、なにをさがしているかがわからないんだ。だから、いそいででかけていって、こうふんして、ぐるぐる、ぐるぐるまわってる・・・」 それからまたつけくわえた。 「そんなにむずかし…

星の王子さま ブログで読める新訳 XXIV-1

さばくでじこにあってから、ようかめのことだった。その、しょうばいにんのはなしをきいていたとき、てもとにあるみずがおしまいになった。 「あぁ!」ぼくはちいさなおうじさまにった。「きみのおもいでばなしは、かわいらしいね。でも、まだひこうきのしゅ…

星の王子さま ブログで読める新訳 XXIII-1

「こんにちは」ちいさなおうじさまはいった。 「こんにちは」しょうばいにんはいった。このしょうばいにんは、のどのかわきをいやす、くすりをうっていた。いっしゅうかんに、ひとつぶのむだけで、のみものはなにもほしくなくなるのだ。「なにをうっておられ…

星の王子さま ブログで読める新訳 XXII-1

「こんにちは」ちいさなおうじさまはいった。 「こんにちは」せんろこうかんしゅはこたえた。 「ここで、なにをなさっているんですか?」おうじさまはたずねた。 「りょこうしゃを、1000にんずつにわけているのさ」せんろこうかんしゅしはいった。「りょ…

星の王子さま ブログで読める新訳 XXI-1

キツネがあらわれたのは、ちょうどそのときだった。 「こんにちは」キツネがいった。 「こんにちは」ちいさなおうじさまは、ていねいにいった。でもふりかえっても、なにもみえなかった。 「ぼくは、ここだよ」そのこえはいった。 「りんごのきのしたさ」 「…

星の王子さま ブログで読める新訳 XX-1

それから、すなといわとゆきのあいだを、ずいぶんながらくあるいて、やっとちいさなおうじさまは、みちにでた。みちはぜんぶ、ひとのすむところにつながっている。 「こんにちは」とおうじさまはいった。 いちめんに、バラのはながさいている、にわのまえに…

星の王子さま ブログで読める新訳 XIX-1

それから、ちいさなおうじさまは、たかいやまにのぼってみた。それまでは、ひざぐらいのたかさのかざんしか、しらなかった。ひがきえたかざんは、こしかけにつかっていた。「これだけ、たかいやまにのぼれば、ほしぜんたいがみわたせて、ひとが、みんなみえ…

星の王子さま ブログで読める新訳 XVIII-1

ちいさなおうじさまは、さばくをわたってみたけれど、であえたのは、たったひとつのはなだけだった。3まいのはなびらのある、まったくつつましいはなだった。 「こんにちは」とおうじさまはいった。 「こんにちは」とはなは、こたえた。 「ひとをみかけませ…

星の王子さま ブログで読める新訳 XVI & XVII

そういうわけで、ななつめのほしは、ちきゅうだった。 ちきゅうは、ただのほしじゃなかった!あるひとが、かぞえたところによると、おうさまが111にん(アフリカのおうさまもちゃんとはいってます)、ちりのはかせが7せんにん、ビジネスマンが90まんに…

星の王子さま ブログで読める新訳 XV-1

むっつめのほしは、さっきのほしよりも、じゅうばいもおおきかった。そこには、あついほんをかいている、としとったはかせがすんでいた。 「おやおや!たんけんかがきたぞ!」ちいさなおうじさまがやってくるのをみると、はかせはいった。ちいさなおうじさま…

星の王子さま ブログで読める新訳 XIV-1

いつつめのほしは、とてもかわっていた。これまでみてきたなかで、いちばんちいさかった。あかりと、あかりとあかりとうばんで、もういっぱいになっていた。このうちゅうのなかで、だれもいない、いえもなんにもないほしに、なんであかりがあってあかりとう…

星の王子さま ブログで読める新訳 XIII-1

よっつめのほしには、ビジネスマンがすんでいた。このおとこはとてもいそがしくて、ちいさなおうじまがきても、あたまをあげようとはしなかった。 「こんにちは」おうじさまはあいさつした。「タバコのひがきえてますよ」 「3たす2は5。5たす7は12。…

星の王子さま ブログで読める新訳 XII-1

つぎのほしは、よっぱらいのほしだった。そこにいたじかんはみじかかったけど、ちいさなおうじさまは、とてもかなしくおもった。 「そこでなにをしているんですか?」 あきビンとあいていないビンのれつをまえに、すわっているよっぱらいに、おうじさまはき…