夕焼け色の記憶

翻訳した作品を中心に、オーストラリアから見て思ったことなどをつづっていきたいと思います。シドニー在住

2020-06-07から1日間の記事一覧

グレート・ギャッツビー 対訳 第九章-15 ついに最終回!!!

グレート・ギャッツビー 第九章-15 オレはそこに座りこんで、太古の見知らぬ世界に思いをはせていた。 デイジーの波止場の先に、緑の光を初めて見つけた時の、ギャッツビーの驚きはどんなだっただろう。長い長い旅路の果てにやっとこの青々としげる芝生にた…

グレート・ギャッツビー 対訳 第九章-14 太古の夢

グレート・ギャッツビー 第九章-14 オレが引っ越す時、ギャッツビーの家はまだ空き家のままだった。彼の芝生はオレのと同じくらい伸びていた。村のタクシー運転手の中には、ギャッツビー邸の門を過ぎると、しばらく車を停めて中を指差してみせるまで、料金を…

グレート・ギャッツビー 対訳 第九章-13 また一つ大人になった👱‍♂️👨‍🦰👨‍🦱

グレート・ギャッツビー 第九章-13 オレに言えることは何も無かった。ただそれはウソだという口に出せない真実を除いては。 「もしオレが全く苦にしてないというんなら・・・聞いてくれよ、あの部屋を手放そうとした時・・・ 犬のビスケットの箱が食器棚に置…

グレート・ギャッツビー 対訳  第九章-12 辛い事実に直面する

グレート・ギャッツビー 第九章-12 10月下旬のある日の午後、トム・ブキャナンの姿を見かけた。彼は五番街に沿ってオレの前を歩いていた。警戒心を伴ったきびきびとした歩きで、邪魔を払い除けるように両手を体から少し離し、せわしなく動く目に合わせて首を…