夕焼け色の記憶

翻訳した作品を中心に、オーストラリアから見て思ったことなどをつづっていきたいと思います。シドニー在住

2019-11-07から1日間の記事一覧

グレート・ギャッツビー 対訳 第一章-14

グレート・ギャッツビー 第一章-14 都心で部屋を探すというのが妥当だろうけど、暑い季節ではあるし、広い芝生と慣れ親しんだ樹々のある田舎を出たばかりだったので、事務所の若い同僚が通勤圏内で一軒家をシェアしようと言ってくれたのは願ったりかなったり…

グレート・ギャッツビー 対訳 第一章-13 新出発!

グレート・ギャッツビー 第一章-13 親父に遅れること25年にして1915年にニューヘイブン(イエール大学)を卒業して、それからすぐに世界大戦として知られる時代遅れのチュートン民族大移動に参加した。敵に仕返しするのは楽しかったので、地元に戻ると退屈極ま…

グレート・ギャッツビー 対訳 第一章-12

グレート・ギャッツビー 第一章-12 オレはこの大叔父に会ったことはないがどうも似てるらしい。親父の事務所にかかっているやや厳しい顔つきの肖像画を指して人はそう言う。 Chapter 1-12 I never saw this great-uncle but I'm supposed to look like him--…

グレート・ギャッツビー 対訳 第一章-11

グレート・ギャッツビー 第一章-11 オレの家族は、中西部では三代続くわりと名の知られた裕福な家。キャラウエイ家は貴族の流れを引いており、バクルー公爵の末裔だとも言われている。だけど実際に今の地位を築いたのは祖父の兄で、1851年にアメリカに渡り、…

グレート・ギャッツビー 対訳 第一章-10

グレート・ギャッツビー 第一章-10 いや、ギャッツビーは結局あのままで良かったんだ。悪いのはギャッツビーを食い物にしてたヤツらだ。ギャッツビーの夢の跡に浮かんだ汚い塵みたいなヤツら。あいつらのせいで、人の一時的な悲しみやはかない喜びにも、当分…