夕焼け色の記憶

翻訳した作品を中心に、オーストラリアから見て思ったことなどをつづっていきたいと思います。シドニー在住

2020-05-18から1日間の記事一覧

グレート・ギャッツビー 第五章-4 意外に不器用なギャッツビー

グレート・ギャッツビー 第五章-4 ポケットに手を突っ込んだままでいるギャッツビーは、ムリして落ち着いてるように、あるいは退屈そうに見せながら、マントルピースに寄りかかってた。マントルピースにある止まったままの時計に当たるほど頭を反らせ、傍目…

グレート・ギャッツビー 第五章-3 ついに、憧れの人と再会🎉🎊🎉

グレート・ギャッツビー 第五章-3 無理強されたみたいに力なく椅子に倒れこんだ時、車の車道に乗り入れる音がして、オレたち二人は飛び上がった。胸をドキドキさせながら庭に出てみた。 雨滴が滴る、花のないライラックの木の下をくぐって、大きなオープンカ…

グレート・ギャッツビー 第五章-2

グレート・ギャッツビー 第五章-2 約束の日はひどい雨が降っていた。11時になると、レインコートを着た男が芝刈り機を引きずってきて玄関を叩き、ギャッツビー氏が草刈りに来させたと告げた。その時、朝仕事を終えたフィンランド人の家政婦に、後で戻ってく…

グレート・ギャッツビー 第五章-1

グレート・ギャッツビー 第五章-1 その夜、ウェストエッグに戻った時、一瞬、自分の家が火事になったのではと心配になった。2時だというのに、半島の一角が光に包まれ、低木の上に信じられないほどの光が降り注ぎ、道端の電線までもが光ってた。角を曲がると…

グレート・ギャッツビー 第四章-18 キスには心をこめて💋😘💋

グレート・ギャッツビー 第四章-18 ジョーダン・ベイカーの話がすっかり終わった頃には、プラザを出て30分ほど経っていて、ビクトリア(馬車)に乗ってセントラルパークを走ってた。西五十番街に住む映画俳優が所有する高層マンションの後ろに日が沈み、草の上…

グレート・ギャッツビー 第四章-17

グレート・ギャッツビー 第四章-17 「次の年の秋には、彼女はいつもの陽気さを取り戻してた。前より明るくなったかも。休戦後に社交界デビューして、2月にはニューオリンズの男性と婚約してたと思う。6月にはシカゴのトム・ブキャナンと結婚して、ルイスビル…