夕焼け色の記憶

翻訳した作品を中心に、オーストラリアから見て思ったことなどをつづっていきたいと思います。シドニー在住

2012-12-07から1日間の記事一覧

本とのであいのはじまり

あれはまだこどものころ、本をよみだしてまもなくのころです。 「せかいのいじん」というほんだったとおもいます。 人々のためにつくした人たちについての本です。 天然痘(てんねんとう)という病気とたたかい、種痘を発明したジェンナー、こどものころから…

星の王子さま ブログで読める新訳 XI-1

にばんめのほしには、うぬぼれやがすんでいた。 「ああ!またわたしの、すうはいしゃがやってきた!」 ちいさなおうじさまが、やってくるのがとおくにみえると、うぬぼれやがいった。うぬぼれやにとって、ひとはみんなすうはいしゃだった。 「こんにちは」 …

星の王子さま ブログで読める新訳 X-2

「すわってもいいですか?」 おうじさまはそっとたずねた。 「すわるようにめいずる」 おうさまはそうこたえて、いくえにもかさなったけがわを、おごそかにひきよせた。 でも、そこでおうじさまはかんがえた。このほしは、とてもちいさい。このおうさまは、…

星の王子さま ブログで読める新訳 X-1

ちいさなおうじさまは、ちかくにあるほし、325,326,327,328,329そして330にいってみた。あたらしいことを、まなぶためだ。 さいしょにいったほしは、王さまがすんでいた。ゆうがなむらさきのおりものと、しろいけがわにつつまれて、お…

星の王子さま ブログで読める新訳 IX-1

そのほしからたびだつために、ちいさなおうじさまは、わたりどりのむれをつかったんだとおもう。あるあさ、たびだちにそなえて、したくをかんぺきにととのえた。まず、かざんをねんいりにそうじした。もえているかざんは、ふたつあって、あさごはんをあたた…

星の王子さま ブログで読める新訳 VIII-4

「わたしは、つまらないクサなんかじゃないわ」はなはかわいらしくこたえた。 「ごめんなさい・・・」 「トラがきてもだいじょうぶ。でも、よるのくうきのつめたさがこたえるの。かぜよけを、たててくださらない?」 「つめたいよるのくうきがこたえるって、…

星の王子さま ブログで読める新訳 VIII-3

そのはなは、うぬぼれやさんで、すこしわがままだったから、おうじさまにつらくあたった。 たとえば、あるひ、4ほんのトゲをみせて、おうじさまにいった。 「ツメのあるトラがきたって、へいきよ」 「ぼくのほしには、トラなんかいないよ。それに、トラはつ…