星の王子さま ブログで読める新訳 VIII-2
そうしたあるあさ、ひのでといっしょに、ついにすがたをあらわした。ながいあいだ、したくにてまどっていたせいか、あくびをしていった。
「あぁ!まだねむいわ!ごめんなさいね。はなびらがちょっとみだれているわ・・・」
それでも、ちいなおうじさまは、うれしさをおさえることができなかった。
「あぁ!きみは、なんてうつくしいんだろう!」
「そうでしょう?」そのはなは、かわいらしくこたえた。
「おひさまが、かおをだすときにうまれたんですもの」
そのひとことで、そのはなが、まったくつつましやかなはなではないことにきづいた。でも、ほんとうにすばらしくきれいだったんだ!
「もう、あさごはんのじかんだとおもうの」
ひといきいれて、はながいった。
「もし、ごしんせつに、わたしのことをおもってくださるんでしたら・・・」
ちいさなおうじさまは、どぎまぎして、きれいなみずをあげるために、じょうろをさがしにいった。それから、おうじさまは、はなのせわをすることになったんだ。