夕焼け色の記憶

翻訳した作品を中心に、オーストラリアから見て思ったことなどをつづっていきたいと思います。シドニー在住

星の王子さま ブログで読める新訳 II-3

これで、もうがまんできなくなった。エンジンをバラバラにするという、おおしごとがまっているんだから。
だからこのえをわたした。

そして、こういってみた。
「これはハコだよ。きみがたのんだヒツジはなかにいるよ」
すると、ちいさなえのしんさいんはニッコリした。
「こういうヒツジがほしかったんだ!このヒツジはたくさんくさをたべるかな」
「どうして」
「だって、ぼくのすんでいるところは、とってもちいさいんだもの」
「だいじょうぶ、くさはたりるだけあるよ。ぼくがあげたヒツジは、ちいさいから」
そのこは、えにかおをちかづけた。
「そんなにちいさくはみえないけど。あっ、いまねるところだ」
これが、ちいさなおうじさまとのはじめてのであいだった。