夕焼け色の記憶

翻訳した作品を中心に、オーストラリアから見て思ったことなどをつづっていきたいと思います。シドニー在住

まず、本当にありがとうございます

こんな拙いブログを読んでくださって本当に本当に本当にありがとうございます。

 

まだ生きてます。。。っていうそんな報告はいらない。グレート・ギャッツビーをかなり訳して貯めておいたのに、あろう事かそれに白紙を上書きしてしまい全ての原稿を一瞬に消してしまったショック。コンピュータ畑で食いつないで来たものにはありえない初歩的な(超おバカな)ミス。マジ、復元できないの?とか思ったのですがその時はほんとダメでした。

 

そして新しい仕事につき、不器用で順応するのにずいぶん時間がかかりクタクタボロボロに。でも友達から、あなたがほんとにやりたいのはこの仕事じゃないでしょと指摘され、落ち込みつつも考えて辿り着いたのがこのブログでした。

 

読んでくださった方のおかげです。

 

という事でグレート・ギャッツビーの翻訳を再開します。

 

あれからずいぶん月日が経ち、グレート・ギャッツビーを読んだ時、語り手のニック・キャラウエーって自分に似てると感じました。もちろん、ニックは名門家庭に生まれ、超有名大学のイエールを卒業して第一次世界大戦に従軍したら結構楽しかったし、本もいっぱい読んでるというスーパー秀才型おぼっちゃま。キャラで言えば三島由紀夫?でも三島のオーラはギャッツビーに近いか。。。とにかく、自分とはものすごーーーく距離があるんだけど、あえて言うと、ギャッツビーというものすごい強烈なキャラに圧倒的な刺激を受けて、のんびりした故郷に戻って、ああ大変だったと自分を振り返るニックのキャラが自分とかぶるとこがある。え、人間のキャラの基本は生まれで決まるって?確かに!それはこの本が暗示してるんだけど(いや、はっきり言ってる)、ギャッツビーみたいにそんなのには当てはまらないキャラもいるとも言ってる。

 

一番言いたいのは、誰もが自分探しの旅の途中で、ニックみたいにジェットコースターに乗った後のような気分に陥る時もあるってこと。ニックは今の人に近いってこと、感じてくれたらうれしい。

 

だから自分で翻訳する意味もあるかも。。。と思う。ニックってこんな下品?ってショックかもしれないけど、だって、ジャズエイジっていう超エレガントな時代のキラキラした人たちの話のはずなのに。。。だけど、ニックが今の若い子の代弁者であって欲しいから、The Hitchhikers Guide to the Galaxy の映画の主人公みたいなちょっとマヌケで、温かみのあるキャラにしていこうと思う。ああ、あれはイギリス!って。でもいいや。