夕焼け色の記憶

翻訳した作品を中心に、オーストラリアから見て思ったことなどをつづっていきたいと思います。シドニー在住

グレート・ギャッツビー 対訳 前書き

 

グレート・ギャッツビー

スコット・フィッツジェラルド作

 

The Great Gatsby

by F. Scott Fitzgerald

 
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だからあの娘の気をひくんなら

金色の帽子をかぶりなよ、

もし高く跳べるんなら

あの娘のために跳び上がりなよ、

あの娘がこう叫ぶまで、

「君!金色の帽子をかぶって

高く跳ね上がってるロマンチックな君!

わたしのものにしなくっちゃ!」 

 

トーマス・パーク・ダンヴィリエ

 

 

Then wear the gold hat, if that will move her;

   If you can bounce high, bounce for her too,

Till she cry "Lover, gold-hatted, high-bouncing lover,

   I must have you!"

 

--THOMAS PARKE D'INVILLIERS

 

 

もう一度、

ゼルダ、君のために

Once again

To Zelda

  

 

 

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このThen wear the gold hat Then はどう訳そう?

多分、語調を整えるために入っててあんまり意味がないとは思う。

Then には In that case とか therefore の意味もあるのでとりあえず、「だから」としておこうっと。

難しいのはI must have you!

女の子が男の子に近づきたくて地団駄踏んでる気持ちがよく出てるけど、あんまりストレートなのもイヤだな。ぺろっと食べちゃいたいみたいな? あと、主語が彼女目線なんで、「ねぇ君、彼女にしてよ」っていうのも違う。少女マンガではこんな時なんて言うんだろ。mustも強い意志が表れてるね。ここは思い切って上から目線で言ってみた。

 

あと献辞も日本ではあまり見ないから訳が難しい。そうそう、なんでも難しい。。。

 

Once again 

To Zelda

 

前もゼルダに捧げてきたけど、この作品も君のためにっていうロマンチックな感じが出したい! 「これもまたゼルダに」の方が良かったかな?