夕焼け色の記憶

翻訳した作品を中心に、オーストラリアから見て思ったことなどをつづっていきたいと思います。シドニー在住

グレート・ギャッツビー 対訳 第一章-7

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グレート・ギャッツビー 第一章-7

 昨年の秋に東部から戻った頃は、その先ずっと世界が一つで、白黒はっきりしているようなわかりやすい場所であって欲しいと願ってた。上から目線で人の心を覗き見るようなややこしいことは避けたかったんだよ。

 

Chapter 1-7

When I came back from the East last autumn I felt that I wanted the world to be in uniform and at a sort of moral attention forever; I wanted no more riotous excursions with privileged glimpses into the human heart. 

 

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The world to be in uniform

In uniform で 一体という意味があるのでそうしてみた。

 

ここでは東部で心理的に参ったニックが周りの世界が自分を苦しめない単純なものであって欲しいと願っているんだと思う。

Moral attention は道徳に向かって気をつけをしてじっと見ている様を指すのかもしれない。ニックは軍人だったわけだし。「軍服を着て道徳に向かって敬礼している」と訳してもいいかもしれない。でもニックを現代人の感覚で訳すのが目標なんで、単純でわかり切った世界というニュアンスにした。