夕焼け色の記憶

翻訳した作品を中心に、オーストラリアから見て思ったことなどをつづっていきたいと思います。シドニー在住

グレート・ギャッツビー 第四章-8  本物なの?🤔🤔🤔

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ウイキペディアより モンテネグロの勲章

 

グレート・ギャッツビー 第四章-8

 彼はポケットに手を伸ばし、リボンがかけられた金属片をオレの手のひらにのせた。

「モンテネグロのものです」

 驚いたことに、それは本物のように見えた。

 円形に、ダニーロ勲章、モンテネグロ国王 ニコラという文字が並んでいた。

「裏返してみて」

 「ジェイ・ギャッツビー少佐殿 その特別な勇気のために」と刻まれていた。

「これはいつも持ち歩いている物で、オックスフォード時代の記念品。トリニティー・カレッジの中庭で撮ったもので、左の男は今のドーカスター伯爵」

 ブレザーを着た6人組の若者が、尖塔がたくさん見えるアーチの中でくつろいでいる写真だった。そこにはクリケットのバットを手にした、さほど変わらないけど、今よりは心持ち若いギャッツビーがいた。

 では全部本当だったのか。オレは、ベニスの大運河に面する大邸宅に敷かれた燃え立つような虎の皮や、ルビーの箱を開けて、深い真紅の光に照らされながら、傷ついた心を和らげようとしている姿を思い浮かべた。

 

Chapter 4-8

He reached in his pocket and a piece of metal, slung on a ribbon, fell into my palm.

"That's the one from Montenegro."

To my astonishment, the thing had an authentic look.

Orderi di Danilo, ran the circular legend, Montenegro, Nicolas Rex.

"Turn it."

Major Jay Gatsby, I read, For Valour Extraordinary.

"Here's another thing I always carry. A souvenir of Oxford days. It was taken in Trinity Quad--the man on my left is now the Earl of Dorcaster."

It was a photograph of half a dozen young men in blazers loafing in an archway through which were visible a host of spires. There was Gatsby, looking a little, not much, younger--with a cricket bat in his hand.

Then it was all true. I saw the skins of tigers flaming in his palace on the Grand Canal; I saw him opening a chest of rubies to ease, with their crimson-lighted depths, the gnawings of his broken heart.

 

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本物かなぁ? ギャッツビー は億万長者なんだからつくれるよね?

ギャッツビー がニックを落とす手口が、ロマンス詐欺のやり口と同じ🙄😦🙄

ロマンス詐欺師もね、最初は自分が全部家族を亡くしたと同情を誘って、でも大きな遺産が入ったと言って興味を持たせるらしい。。。もちろん、その背後に写真とかプロフィールとかで基本的な証拠を作って相手を信頼させる必要があるんだけどね。ギャッツビー も、この点、万全。