星の王子様
ひがたつにつれて、はなしのはしばしから、ちいさなおうじさまのほしのこと、そこをはなれたこと、それからのぼうけんについてききだすことができた。いろんなことがはっきりしてくるのは、とてもゆっくりで、おうじさまのあたまにうかんでくるのを、じっと…
でも、ものごとのいちばん「たいせつなこと」がよくわかっているぼくたちには、すうじなんてたいしてだいじなことじゃないよね。このはなしも、おとぎばなしみたいにはじめたらよかった。こんなふうに。「むかし、むかしあるところに、じぶんよりすこしおお…
たしかなわけがあって、ちいさなおうじさまがすんでいたほしは、B−612だとおもう。このほしは、ぼうえんきょうでしかみることができない。1909ねんに、トルコのうちゅうはかせがはっけんしたんだ。 うちゅうはかせは、せかいうちゅうかいぎで、この…
これがにばんめの、おおきなはっけんだった。ちいさなおうじさまがすんでいるほしは、ぼくたちのいえとそれほどかわらないおおきさだったんだ。でも、それはおどろくことには、あたらなかった。ちきゅう、もくせい、かせい、きんせいなどのなまえがある、お…
そのこがいったいどこからきたのか、なかなかわからなかった。ちいさなおうじさまは、きいてくるばかりで、ぼくがきいてもちっともこたえてくれなかった。それでも、ふとしたとたんにいったことから、だんだんそのこのことがわかってきた。 たとえば、はじめ…
これで、もうがまんできなくなった。エンジンをバラバラにするという、おおしごとがまっているんだから。 だからこのえをわたした。 そして、こういってみた。 「これはハコだよ。きみがたのんだヒツジはなかにいるよ」 すると、ちいさなえのしんさいんはニ…
ぼくはヒツジをかいたことがなかった。だから、まえにかいたことがある2まいのえのうちで、おおヘビのそとみのえをかいてみた。そしたら、そのこのいうことにおどろいたのなんのって。 「ちがうよ、ちがうよ!おおヘビにのまれたゾウがほしいなんていってな…
だから、はなしがあうひともいなくって、ひとりぼっちだった。6ねんまえ、サハラさばくでひこうきじこにあうまでは。エンジンのなかでなにかがこわれたんだ。しゅうりしてくれるひともいなければ、いっしょにのっているひともいなかった。ひとりで、むずかし…
「ぼくのえ、だいにごう」はこれです。 それから、おおヘビのそとみをかいたり、おなかのなかをかいたりするのはやめにして、しゃかいか、れきし、さんすう、こくごをべんきょうしたほうがいいと、おとなからいわれた。だから、6さいで、りっぱなえかきにな…
ぼくは、ジャングルのたんけんについてじっくりとかんがえてみた。それから、いろエンピツではじめてえをかいた。「ぼくのえ、だいいちごう」。 それがこれです。 ぼくは、けっさくをおとなにみせて、「どう、こわいでしょう」ときいてみた。すると、「こわ…
ぼくが6さいのとき、ものすごいえをみつけた。「ほんとうのおはなし」というジャングルのほんで、おおヘビがどうぶつをいまにものみこもうとしてるところだった。ここにあるのが、ぼくがかいたものです。「おおヘビは、えものをそのままかまずにのみこみます…
星の王子さまアントワーヌ・ド・サン=テグジュペリ Antoine de Saint-Exupery 作SuRaJune 訳 はじめにレオン・ヴェルスのために こどものみなさん、どうかこのほんを、おとなのひとにささげることをゆるしてほしい。 だいじなわけがあるんだ。 だいいちに、…