2012-12-01から1ヶ月間の記事一覧
ちいさなおうじさまは、さばくをわたってみたけれど、であえたのは、たったひとつのはなだけだった。3まいのはなびらのある、まったくつつましいはなだった。 「こんにちは」とおうじさまはいった。 「こんにちは」とはなは、こたえた。 「ひとをみかけませ…
そういうわけで、ななつめのほしは、ちきゅうだった。 ちきゅうは、ただのほしじゃなかった!あるひとが、かぞえたところによると、おうさまが111にん(アフリカのおうさまもちゃんとはいってます)、ちりのはかせが7せんにん、ビジネスマンが90まんに…
むっつめのほしは、さっきのほしよりも、じゅうばいもおおきかった。そこには、あついほんをかいている、としとったはかせがすんでいた。 「おやおや!たんけんかがきたぞ!」ちいさなおうじさまがやってくるのをみると、はかせはいった。ちいさなおうじさま…
いつつめのほしは、とてもかわっていた。これまでみてきたなかで、いちばんちいさかった。あかりと、あかりとあかりとうばんで、もういっぱいになっていた。このうちゅうのなかで、だれもいない、いえもなんにもないほしに、なんであかりがあってあかりとう…
よっつめのほしには、ビジネスマンがすんでいた。このおとこはとてもいそがしくて、ちいさなおうじまがきても、あたまをあげようとはしなかった。 「こんにちは」おうじさまはあいさつした。「タバコのひがきえてますよ」 「3たす2は5。5たす7は12。…
つぎのほしは、よっぱらいのほしだった。そこにいたじかんはみじかかったけど、ちいさなおうじさまは、とてもかなしくおもった。 「そこでなにをしているんですか?」 あきビンとあいていないビンのれつをまえに、すわっているよっぱらいに、おうじさまはき…
あれはまだこどものころ、本をよみだしてまもなくのころです。 「せかいのいじん」というほんだったとおもいます。 人々のためにつくした人たちについての本です。 天然痘(てんねんとう)という病気とたたかい、種痘を発明したジェンナー、こどものころから…
にばんめのほしには、うぬぼれやがすんでいた。 「ああ!またわたしの、すうはいしゃがやってきた!」 ちいさなおうじさまが、やってくるのがとおくにみえると、うぬぼれやがいった。うぬぼれやにとって、ひとはみんなすうはいしゃだった。 「こんにちは」 …
「すわってもいいですか?」 おうじさまはそっとたずねた。 「すわるようにめいずる」 おうさまはそうこたえて、いくえにもかさなったけがわを、おごそかにひきよせた。 でも、そこでおうじさまはかんがえた。このほしは、とてもちいさい。このおうさまは、…
ちいさなおうじさまは、ちかくにあるほし、325,326,327,328,329そして330にいってみた。あたらしいことを、まなぶためだ。 さいしょにいったほしは、王さまがすんでいた。ゆうがなむらさきのおりものと、しろいけがわにつつまれて、お…
そのほしからたびだつために、ちいさなおうじさまは、わたりどりのむれをつかったんだとおもう。あるあさ、たびだちにそなえて、したくをかんぺきにととのえた。まず、かざんをねんいりにそうじした。もえているかざんは、ふたつあって、あさごはんをあたた…
「わたしは、つまらないクサなんかじゃないわ」はなはかわいらしくこたえた。 「ごめんなさい・・・」 「トラがきてもだいじょうぶ。でも、よるのくうきのつめたさがこたえるの。かぜよけを、たててくださらない?」 「つめたいよるのくうきがこたえるって、…
そのはなは、うぬぼれやさんで、すこしわがままだったから、おうじさまにつらくあたった。 たとえば、あるひ、4ほんのトゲをみせて、おうじさまにいった。 「ツメのあるトラがきたって、へいきよ」 「ぼくのほしには、トラなんかいないよ。それに、トラはつ…
そうしたあるあさ、ひのでといっしょに、ついにすがたをあらわした。ながいあいだ、したくにてまどっていたせいか、あくびをしていった。 「あぁ!まだねむいわ!ごめんなさいね。はなびらがちょっとみだれているわ・・・」 それでも、ちいなおうじさまは、…
しばらくして、このはなのことがもっとわかってきた。ちいさなおうじさまのほしには、つつましやかなはなしか、さかなかった。はなびらはひとえしかなくて、ばしょもとらず、だれのじゃまにもならなかった。あるあさ、くさのなかからすがたをあらわし、よる…
よるになった。ぼくはどうぐをおいた。こんなときに、ハンマーやネジや、のどのかわきや、しぬことでさえも、「じゅうだい」だっていえる?たったひとつのぼくのほし、ちきゅうのうえに、なぐさめてほしいおうじさまがいるんだ。ぼくはおうじさまをだきあげ…
いつかめに、いつものことだけど、またヒツジのおかげで、ちいさなおうじさまのなぞがとけた。 とつぜん、それまでだまっててずっとかんがえこんでいたみたいに、なんのまえぶれもなくきいてきた。 「ヒツジが、『ちいさなき』をたべるんなら、はなもたべる…
あぁ、ちいさなおうじさま!おさないきみのなぞが、すこしずつとけてきた。ながいあいだ、おだやかなゆうひをみるのがたったひとつのたのしみだったんだね。 よっかめのあさ、きみがこういったとき、あたらしいことがわかった。 「ゆうひをみるのがだいすき…
だから、ちいさなおうじさまがはなしてくれたとおりに、そのほしをかいてみた。おせっかいやとみられるのはいやだけど、バオバブがどれだけあぶないか、みんなしらないから。それに、ちいさなほしでまよってしまったら、だれでもみんな、きをつけなければい…
「それが、まいちにやらなきゃいけないことなんだ」 あとでちいさなおうじさまはいった。 「あさ、みじたくをすませると、ほしのせわもちゃんとしなきゃだめなんだ。これがとてもだいじなことでね。バオバブはちいさいうちに、いつもぬいとかないと。はじめ…
ひがたつにつれて、はなしのはしばしから、ちいさなおうじさまのほしのこと、そこをはなれたこと、それからのぼうけんについてききだすことができた。いろんなことがはっきりしてくるのは、とてもゆっくりで、おうじさまのあたまにうかんでくるのを、じっと…
でも、ものごとのいちばん「たいせつなこと」がよくわかっているぼくたちには、すうじなんてたいしてだいじなことじゃないよね。このはなしも、おとぎばなしみたいにはじめたらよかった。こんなふうに。「むかし、むかしあるところに、じぶんよりすこしおお…
たしかなわけがあって、ちいさなおうじさまがすんでいたほしは、B−612だとおもう。このほしは、ぼうえんきょうでしかみることができない。1909ねんに、トルコのうちゅうはかせがはっけんしたんだ。 うちゅうはかせは、せかいうちゅうかいぎで、この…
これがにばんめの、おおきなはっけんだった。ちいさなおうじさまがすんでいるほしは、ぼくたちのいえとそれほどかわらないおおきさだったんだ。でも、それはおどろくことには、あたらなかった。ちきゅう、もくせい、かせい、きんせいなどのなまえがある、お…
そのこがいったいどこからきたのか、なかなかわからなかった。ちいさなおうじさまは、きいてくるばかりで、ぼくがきいてもちっともこたえてくれなかった。それでも、ふとしたとたんにいったことから、だんだんそのこのことがわかってきた。 たとえば、はじめ…
これで、もうがまんできなくなった。エンジンをバラバラにするという、おおしごとがまっているんだから。 だからこのえをわたした。 そして、こういってみた。 「これはハコだよ。きみがたのんだヒツジはなかにいるよ」 すると、ちいさなえのしんさいんはニ…
ぼくはヒツジをかいたことがなかった。だから、まえにかいたことがある2まいのえのうちで、おおヘビのそとみのえをかいてみた。そしたら、そのこのいうことにおどろいたのなんのって。 「ちがうよ、ちがうよ!おおヘビにのまれたゾウがほしいなんていってな…
だから、はなしがあうひともいなくって、ひとりぼっちだった。6ねんまえ、サハラさばくでひこうきじこにあうまでは。エンジンのなかでなにかがこわれたんだ。しゅうりしてくれるひともいなければ、いっしょにのっているひともいなかった。ひとりで、むずかし…
「ぼくのえ、だいにごう」はこれです。 それから、おおヘビのそとみをかいたり、おなかのなかをかいたりするのはやめにして、しゃかいか、れきし、さんすう、こくごをべんきょうしたほうがいいと、おとなからいわれた。だから、6さいで、りっぱなえかきにな…
ぼくは、ジャングルのたんけんについてじっくりとかんがえてみた。それから、いろエンピツではじめてえをかいた。「ぼくのえ、だいいちごう」。 それがこれです。 ぼくは、けっさくをおとなにみせて、「どう、こわいでしょう」ときいてみた。すると、「こわ…